生きづらいふ

人生をクリアに、シンプルに、さわやかに。

改・はじめてのおつかい

こないだ「はじめてのおつかい」という記事を書いたが、その内容が事実とはだいぶちがうということが分かった。昨日、母親に「はじめてのおつかいを覚えてる?」と聞いたところ、僕がこないだ書いたこととだいぶちがう事実を母が語ったのだ。僕が内心、冷や汗をかきながらその話を聞いていたのは言うまでもない。ブログにウソを書いたことになるのだから。

 

なので、こないだのブログを修正する形でほんとうの「はじめてのおつかい」を語ろう。

 

4~5歳くらいだったと思う。幼稚園児のえんぴつ少年は、居間でなにやらパパとママが買い物に行く話をしているのを耳にした。どうやら近所のスーパーに行って食材やらなんやらを買ってくるようだ。両親からすこし離れたところで盗み聞きをするようにその会話を聞いていた。 そしてなにを思ったのか、突然えんぴつ少年は「僕が代わりに買い物に行ってきてあげよう」と考えた。いままで一人で買い物などしたこともないのに、なぞの使命感を感じていた。これは僕がやるべき仕事なのだ、と。

はじめてのおつかい - 生きづらいふ

 

まずここからちがった。本当は、母が僕に半分冗談で「お買い物行ってきてくれる?」と頼んでみたところ、僕は大きな声で「うん!!」と言い、母にお金を渡されるなり、さっそうと家を飛び出したらしい。まさか本当に行くとは思わなかった母は急いで僕の後を追ったという。

 

そしてえんぴつ少年は両親に気づかれないようにひとりでこっそりと家を飛び出した。さあ、パパとママ待っててね!いまから僕が代わりに買ってくるから!と。しかし彼は大事なものを忘れていた。お金を一切持っていなかったのだ。

はじめてのおつかい - 生きづらいふ

 

なのでこの部分はまるっきりウソということになる。「代わりに行ってあげよう」というよりは「頼まれたから期待に応えよう」という意気込みだったのだろう。そして、さすがにお金を持たずに買い物に行くほど僕はバカではなかったらしい。しっかりと母にお金を渡されて家を出ていた。

 

「どこに行くの!?」と母親。「買い物に行くって言ってたから...」と僕。 「行ってきてくれるの?」と母が聞くと、「うん」と僕はうなずいた。そして、母は僕に1000円だか2000円だかを渡し、「じゃあ、○○と××と...を買ってきてくれる?」とおつかいを頼んだ。

はじめてのおつかい - 生きづらいふ

 

母は僕に気づかれないようにこっそりと後を追っていたらしいが、気配に気づいたのか僕は振り返ってしまったらしい。そして母を見るなり、僕はなぜか泣き出してしまったという。(やっぱり一人で買い物に行くのが心細かったのかな?)と母は思ったらしいが、僕は「付いてきちゃだめ!!一人で行く!!」と涙ながらに訴えたらしい。

 

ここからあとはだいたい合っていた。牛乳を見つけることができずに、リンゴジュースで妥協したことは事実だった。もしその部分までちがっていたらちょっと自分の脳がおそろしい。一体どうしてそんな風に記憶が改ざんされてしまうのか。けどこの部分はなんとか大丈夫だった。

 

いやしかし非常に恥ずかしい。なにがどうしてこんなに自分の記憶が改ざんされてしまったのか分からないが、自分をやたらと健気な少年に仕立て上げてブログに公開してしまったことがかなり恥ずかしい。

 

しかしもっと恥ずかしいのは前回の最後に書いた一文だ。

 

テレビでたまにやっている「はじめてのおつかい」を見ると、多くの大人が感涙するらしいが、僕はまさか自分のはじめてのおつかいエピソードをブログに書いて、泣きそうになるとは思わなかった...。あまりに健気な昔の自分に思わず心が揺さぶられてしまった。

はじめてのおつかい - 生きづらいふ

 

なぜ半分ウソのエピソードに自分で感動してしまったのか。これが一番恥ずかしい。