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生きづらいふ

人生をクリアに、シンプルに、さわやかに。

父のどこが嫌いなのか

いままでこのブログでなんども、「僕は昔から母が父を死ぬほど嫌っていて、いつのまにか僕も一緒になって父を嫌うようになり、殺伐とした家庭環境だった」ということを語ってきた。けど、その父がいったいどんな人間でどんなところが嫌いなのか具体的に書いたことはなかった。だから父の性格がなんとなく分かるようなエピソードをいくつか書いてみようと思う。

 

父の嫌いなところはどこか。一言でいえば、無神経。けど実際にはこの一言だけでは言い表せない部分があって、うまいこと言葉では表現できないのだけど、なんかこう「うっとうしい」のだ。人を「イライラさせる」天才なのだ、父は。

 

たとえば、父が仕事から帰ってくると、まず僕たち家族に向かってこう聞く。「誰かお風呂入ってる?」と。誰かが入っていれば先にご飯を食べるのだろうし、入っていなければ風呂に入るつもりなのだろう。まぁわりとどこの家庭でもありそうなやり取りだ。

 

けど、家の構造上、父のところから風呂場の電気がついてるかついてないかは一目瞭然なはずなのだ。脱衣所とかはなく、直接風呂場なので、その電気がついていれば誰かが入っているということが分かるし、付いていなければ入っていないと判断できるはずなのだ。それにもかかわらず、父はかたくなに毎日「誰か風呂入ってる?」と聞いてくるのだ。これが我が家のイライラの天才である。

 

まだまだ父のイライラ発言は止まらない。僕には4つ下の次男がいる。彼の容姿はイケメンというわけでもなく、ブサイクというわけでもない。可もなく不可もなくといったところである。断じてとびきりのイケメンというわけではない。けど僕よりはモテそう、というくらいである。

 

しかしそんな彼に対して、父はことあるごとにこう言うのだ。「お前、イケメンだよな。ジャニーズ入れよ。」と。一度や二度ではない。同じ発言を何度もするのだ。その度に僕は鼻で笑ってしまうのだ。たしかにまぁまぁ整った顔をしているが、決してジャニーズ風ではない。どう考えても父の発言はとんちんかんなのだ。我が子を愛するがあまりだいぶ美化されて見えているのかもしれないが。

 

これは母から聞いた話だ。親戚が集まった宴会のような席で、またも父はやってくれたらしい。なんの集まりだったのかは分からないが、まぁいろんな親戚が集まってお酒を呑み交わしていたらしい。その中には初対面の人も多数いたようで。そしてその中にはだいぶ顔の大きなおじさんがいたらしいのだ。(僕の想像では50~60歳)

 

そして父はそのちょっと顔の大きな初対面のおじさんに向かって「いやぁ、顔でかいですねー」と言ったんだそうだ。この発言を僕は聞いていないので分からないが、まぁきっと父は悪意があって言っているわけではない。ただただ無神経なだけなのだ。その発言が目の前の人を傷つけるかもしれない、という発想がなかったのだろう。

 

なんとなく父の人柄を伝えられただろうか。

 

こうして父について書いてみて、いま思うのは「言うほど嫌なやつか?」ということである。最初に書いた風呂のエピソードなど、そこまで嫌う必要もないように思えてくる。たしかに電気を見れば分かるかもしれないけど、せっかく家族がいるのだし聞いても別におかしくないような気もする。

 

次男ジャニーズ事件も「どこがやねん!」とツッコめば笑い話になりそうな話ではある。最後の顔でか発言も、たしかに無神経ではあるがそこまで憎むような話でもない。頑張れば「天然なお父さん」とも捉えられなくもない。ものすごい頑張ればの話だが。

 

こないだ恋人に父の顔でか発言のエピソードを話した。「父のこういうところが嫌いなんだよ」と。すると、恋人は「私からすれば、家族のほんわかエピソードに聞こえる」と言った。この一言が僕には結構衝撃的で、「え、そんな捉え方があるのか」という感じだった。そしてそう言われてみると、たしかに父が憎めない存在なように思えてきたのだ。

 

父とは1年以上、別居しているのでしばらくイライラさせられていないからかもしれないが、いまは父のことをそこまで嫌っていない。いまだに恐怖はあるが、父のことを前とは違った見方ができるようになった。前はもう父の言うことなすこと、すべて「悪」という極端な見方をしていたが、いまはもうすこし冷静に客観的に見れるようになった。

 

いつか父と酒を飲みながらいろいろ話してみたい。

© 2014 enpitsu