数学が苦手だった。なんでそうなるのか理屈がわからなくて。友だちや先生に聞いても、「そういうもんだから」とか「そういうもんだって思っておいて」なんて、全然腑に落ちない返答をされた。
数学ができる人は理屈うんぬんは置いておいて、とりあえず公式とかを覚えてすいすい解いていく。細かいところは気にしないで、とりあえず飲み込んで器用に解いていく。ほんとうに頭がいい人は理屈もちゃんと理解してたんだろうけど、要領がいいタイプの人はとりあえず「こういうもんだ」って理解して解いていた印象がある。
数学できない僕は「なんでこうなるの!?」と問題にキレるばかりで、全然解けなかった。余計なことは考えず、とりあえず公式をあてはめてそのまま解けばよかったんだけど、やたら意地を張っちゃって、「なんでこうなるのか分からん!」と頑固おやじのような態度を取っていた。
これって生きづらさと似ているような気がした。
うまいこと社会に適応している人は、納得できないような社会のルールにもとりあえず納得して器用に生きていっている。理屈とかはよくわからないけど、とりあえず「そういうもんだ」と割り切って、人生や社会を渡っていっている。そんな気がする。
一方で生きづらさを感じている人は、社会や人生の理屈を求めてさまよっているような感じがする。「なんでそうなるのか?」「人生って本来は...」「なんかちがくない?」と納得できないことにたいして答えをもとめてさまよっている。そんな気がする。
それだけ。