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生きづらいふ

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なぜ日本人は自己主張しないのか

ある本を読んでいたら、なぜ日本人が自己主張しないのか、とてもよくわかる説明が書いてあった。そして、西洋人がどんどん自己主張する理由もわかった。

 

日本は昔、農耕民族だった。お米をつくって暮らしていくスタイル。お米をつくるのには、大勢で協力する必要がある。「おれはいやだ」なんて言って、手伝わない人が出てくるとお米がちゃんとできなくてみんな飢え死にしちゃう。それでは困るから、集団の和を大切にする文化が生まれた。

 

それと同時に、「おれはいやだ」と言って協力しないようなやつは村八分にして、集団から追い出すという文化も生まれた。

 

一方、西洋は狩猟民族だった。動物を狩って、それを食べて暮らしていくスタイル。こちらはさっさと捕ったもの勝ちだから、基本的に他人との競争。狩りに成功したら、その日は家族みんな食べれる、狩れなかったら飢えちゃう。だから、生き延びていくためにいつも競争ばかりしていたというわけ。西洋で戦争ばっかりしてきたのはそういう伝統の流れなんだとか。

 

日本でも争いごとはあったけども、相手を全滅させるようなことはせずに、降伏させて自分の仲間にしていた。全滅しちゃったら、お米をつくる人手が足りなくなっちゃうから。将棋は敵の駒を取ったら、自分の駒として使えるようになるけど、そういうゲームは日本にしかないというのもこういう文化と関係しているらしい。

 

だから西洋では、競争に勝つためには「自己主張」をしなくちゃいけないし、力強くなくてはいけない。極端に言えば、そういう思想に発展する要素があったわけですね。対して日本は「和をもって貴しとなす」ということを大切にしますから。日本で自己主張しようとすることは非常に緊張を強いられるんですよ。集団の中で自分の意見が反対されたり、孤立するのを怖れますからね。集団から排除され、拒絶されるのを怖れる。 

 

なんで日本人は自己主張できなくて、欧米の人とかはどんどん自己主張するんだろう?ってずっと疑問だったんだけど、この説明を読んでストンと腑に落ちた。もちろんこれが正解かわからないし、ほかにもいろんな要素が絡んでそれぞれの文化ができたんだろうけど、それにしても分かりやすい説明だ。

 

これが書かれていたのは、『ひきこもる心のケア』という本。杉本賢治さんという引きこもり当事者の方がひきこもり支援に関わっている10人の専門家にインタビューしたものをまとめた本だ。で、安岡さんという方に対人恐怖についてインタビューしたときにさっきの説明を語っていた。

 

対人恐怖というのは、日本と韓国に多いものらしくて、ほかの国だと少ない。その理由として、さっきの説明をしていた。ただ、最近はグローバル化してきたことで西洋でも対人恐怖が増えてきたらしい。

 

いまは日本も競争社会だし、自己主張する必要があるんじゃないかと思いきや、そんなこともなさそうだ。むしろいまだに自己主張しすぎる人は嫌われる傾向があるし、とりあえず協調性をもって、みんなと仲良くできる人が気に入られる印象だ。「和をもって貴しとなす」の文化はなかなか廃れそうにない。

 

ひきこもる心のケア (世界思想社)

ひきこもる心のケア (世界思想社)

 

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